超音波骨折治療法(Low Intensity Pulsed Ultrasound: LIPUS)は、断続的(パルス状)超音波を骨折部位に与えることで骨癒合が促進する治療であり、1日1回20分間、骨折部に当てることで骨折治癒を促進します1)
LIPUSはデビッド・ベッカム選手や松井秀喜選手が受けた治療ですが、日本では1998年より「難治性骨折」がLIPUSの保険適応となり、2008年には「観血的手術症例に対する新鮮骨折」も保険適応となっています2)(表1)。
LIPUSは入院中も使用することができますが、主に在宅で患者自身が実施する治療です。
LIPUSは入院中も使用することができますが、主に在宅で患者自身が実施する治療です。当院は医師指示の下、臨床工学技士(Clinical Engineer: CE)が関わっています。業務としては2021年より開始していましたが、年々依頼件数増加していたため、2025年6月13日にリハビリスタッフと一緒にLIPUS説明会を開催しました。
CEは機器手配と患者機器説明、患者借用書作成を行っています。CEがLIPUS業務を担う事で、外来時間の短縮、医療従事者の業務軽減に繋がっています。CEは医療機器のスペシャリストとして病院の医療機器管理を担っていますが、在宅医療機器の管理も行っています。安心できる医療機器を患者さまに提供できるよう、今後も努めていきます。
参考文献
1)Heckman JD, Ryaby JP, McCabe J, et al. Acceleration of tibial fracture-healing by non-invasive, lowintensity pulsed ultrasound. J Bone Joint Surg Am.1994; 76: 26-34.
2)根井雅他 , 日本臨床スポーツ医学会誌:Vol. 28 No. 3, 2020:413-416 https://www.rinspo.jp/journal/2020/files/28-3/413-416.pdf
3)厚生労働省令和6年診療報酬改定についてhttps://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000188411_00045.html 厚生労働省 2024 ,(参照 2025-07-09)