社会医療法人 全仁会 理事長 高尾 聡一郎氏
新型コロナが5類に移行して最初の年でしたが、予想通り厳しい状況でした。加えて4月に医療・介護の診療報酬同時改定があり、当院を含め医療業界全体が大きな影響を受けました。
そのような中新たに6人の常勤医が着任してくれました。業績もあと一歩のところまで回復しましたので、今年は+にして経営的な成長に結び付けたい。昨年7月に「スポーツリハビリテーションセンター」を開設し、強みであるスポーツ外来を充実。アスリートの競技復帰をサポートしています。
当院にとってかけがえのない、患者さんとご家族、地域住民との交流会「のぞみの会」が今年60回を迎えます。昨年コロナ禍後ようやくフルサイズで開催できたのも大変うれしいことでした。
当院は創立以来、「救急から在宅まで何時(いつ)いかなる時でも対応します」の理念を胸に、職員一人一人が患者さん本位の医療を実践しています。救急の受け入れはこれまで以上に力を入れて取り組むと同時に、脳神経疾患・整形外科疾患の医師の拡充、救急・外来・手術への対応も充実させたいです。認知症疾患医療センターは、新しい認知症治療薬「レカネマブⓇ」の運用を開始しました。また、ニューロモデュレーションセンターでは、県内でも数少ないパーキンソン病の外科的治療を行っています。今月岡山大学医学部脳神経外科より脊髄や脊椎の疾患を専門とする佐々田晋先生が着任します。これを機に、脊髄・脊椎疾患の治療センターを開設する構想も進めていきたいと思います。
今年新たに8人の医師を迎えることで、より生き生きとした組織へと、倉敷平成病院が大きく変わる一年にしたいと思っています。その思いを込め本年のスローガンを「躍動~心ひとつに新しい全仁会へ~」としました。一人一人が生き生きと自分の人生を生きていないと患者さまにも元気が伝わりません。職員全員が存分に力を発揮するような環境をつくり、みんなで力を合わせることで、よりよい医療を患者さまに提供していきたい。まずは新しい力や新しい事業を加えながら実績を回復させることが先決です。地域の皆さまに「何かあったら倉敷平成病院に行こう」と思ってもらえるよう新しいチャレンジをしていきたいと考えています。
山陽新聞 2025年4月1日 掲載